後援会名簿は、議員や候補者にとっていちばん大切な資産です。ところが「どう作り始めればいいか」は、意外と誰も教えてくれません。先輩議員の名簿を見せてもらうわけにもいかず、とりあえずExcelに名前を打ち込み始めて、数か月後に「列がばらばら」「誰が誰を紹介してくれたか分からない」となるのはよくある話です。
この記事では、ゼロから名簿を作る方を想定して、選挙で本当に使える名簿にするための5つのステップを整理します。最後に、そのまま使えるExcelのテンプレートも用意しました。
件数が多い名簿が強い名簿、ではありません。選挙で動く名簿には、次の3つがそろっています。
1万件の古い名簿より、この3つがそろった千件のほうが選挙では戦えます。以下の5つのステップは、すべてこの3つを守るためのものです。
名簿は「集める場面」を決めておかないと増えません。代表的な入口は次のとおりです。
どの入口でも大切なのは、ご本人に「後援会の名簿に載せてよいか」を確かめたうえで集めることです。
最初から項目を増やしすぎると、入力が続きません。まずは次の項目で十分です。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 氏名・ふりがな | ふりがなは必須。電話で名前を聞いて探すときに効きます |
| 郵便番号・住所 | 「1丁目2番3号」か「1-2-3」か、書き方を決めて統一 |
| 電話(固定・携帯) | 両方あれば両方 |
| メールアドレス | 会報をメールで送る場合 |
| 紹介者 | 誰の紹介か。人のつながりは名簿の財産です |
| 関係の濃さ | 「S=中心的な支援者」から「C=知人」まで、S・A・B・Cの4段階くらいで |
| 入会日・情報の出どころ | いつ、どの場面で知り合ったか |
| メモ | ご家族・お仕事・関心のある分野など |
生年月日や職業は、聞ける方だけで構いません。空欄があっても名簿は機能します。
名簿づくりで最も多い失敗は、ファイルが分裂することです。「名簿_最新.xlsx」と「名簿_選挙用.xlsx」が別々に育つと、どちらが本物か分からなくなります。
ご夫婦や同居のご家族は、1行ずつ分けたうえで「同じ世帯」と分かるようにしておくと、宛名印刷のときに1世帯1通にまとめられます。
名簿は作って終わりではなく、日々の活動を書き足していくものです。訪問した、電話した、相談を受けた、集会に来てくださった——その記録が名簿の行とつながっていると、「この方と最後に会ったのはいつか」が一目で分かります。
Excelの場合は、右端に「最終接触日」と「直近のメモ」の列を作り、会うたびに上書きするだけでも違います。
名簿はほうっておくと古くなります。転居・電話番号の変更・ご逝去。年に1回は総点検の日を決めて、次のことを確認しましょう。
投票のお願いは、選挙期間に入るまでしない。 後援会への入会のお誘いは政治活動としてできますが、「次の選挙ではよろしく」と投票をお願いすることは、選挙運動にあたります。選挙運動は、立候補の届出の日から投票日の前日までしかできません(公職選挙法129条)。入会申込書やお誘いの言葉に、投票のお願いを入れないようにしましょう。
名簿は大切に預かる。 政治団体が政治活動のために扱う個人情報には、個人情報保護法の義務規定は適用されません(同法57条)。ただし、安全管理の措置を自ら講じるよう努めることは求められています。名簿をUSBで持ち歩かない、辞めたスタッフの手元に残さない、といった基本を守ってください。
この記事のステップ2の項目をそのまま列にした、Excelのテンプレートを用意しました。1枚目に書き方のルール、2枚目が名簿の本体です(記入例つき)。
氏名・住所・電話など主な14の列は、名簿クラウド「JIBAN」に取り込むときに自動で対応づけられます。Excelで始めて、名簿が育ってきたらそのまま移せます。
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